ネットワーク編では出てくる問題がある程度偏ってくるので、内容を理解すれば得点が狙える範囲だと思います。
ネットワーク編の出題範囲と傾向としては、下の欄の装置と各参照モデルがどうリンクするかの問題やIPアドレス関係の問題が多いです。
LAN装置とOSI参照モデル
これはインターネットや各接続機器を段階別に分けたものです。こうやって区分けをすることによってそれぞれの繋がりが分かりやすくなります。
OSI参照モデルの各階層の役割
第7層 | アプリケーション層 | ファイル・メールの転送などの各種サービスを提供(HTTPやFTPなど) |
第6層 | プレゼンテーション層 | データ表現を担当(文字コードの変換など) |
第5層 | セッション層 | 通信の開始から終了までの手順を担当 |
第4層 | トランスポート層 | エラー訂正などの通信監理 |
第3層 | ネットワーク層 | 通信経路の選択、データ中継。 |
第2層 | データリンク層 | 直接的に接続されている通信機器間の中継 |
第1層 | 物理層 | 物理的な接続 |
主なLAN装置の役割
ゲートウェイ | プロトコルの差異を吸収・変換 |
ルータ | LAN間を中継する |
ブリッジ | セグメント間を中継する |
リピータ | 信号を強くする |
それぞれの役割は上の通りなのですが、実際の試験問題としては、どこの役割を担うのはどの機械であるというような聞かれ方をしますので機械と役割を結びつけて覚えるのがいいと思います。
LAN装置とOSI参照モデルの関係
IPv4とIPv6の違い
このアドレスの違いはネットワークアドレスの枯渇から起きた問題です。
これだけ覚える!!
IPv4 ー>32ビットなので232個のアドレス
IPv6 ー>128ビットで2128個のアドレス
CSMA/CD方式
これは、LANで使われる媒体アクセス制御(MAC)のひとつで、通信使用状況をみて、伝送路の空きを見つけてデータ伝送を行う方法。Ethernetでも使われている。
データ転送手順は次の流れ。
- 伝送路上にフレームが送られてないか確認。
- 他が通信してなければ通信を始める。
- 通信が同時の場合は、衝突と判断し、送信をストップして時間をおいて再び送信する
よく似た言葉に次のような単語があります。
優先度制御方式 | 各ノードに論理的な順位付けを行い,送信する権利受け継ぎ,受け取ったノードが送信を行う方式 |
トークンパッシング方式 | ノードを輪の形につなぎ,送信する権利をフレームにして回し、このフレームを受け取ったノードが送信を行う方式 |
TDMA方式 | タイムスロットを持つノードが送信を行う方式 |
その他のポイント
基本情報技術者試験のネットワーク編で上記以外の重要なポイントを以下にまとめます。
1. ネットワークの基本
- TCP/IPプロトコルスタック:インターネット通信の基礎となるプロトコル群。特に、TCPとIPの役割と機能を理解する。
2. LANとWAN
- LAN(Local Area Network):限られた地理的範囲内でのネットワーク。イーサネット技術や無線LAN(Wi-Fi)について学ぶ。
- WAN(Wide Area Network):広い地理的範囲をカバーするネットワーク。インターネットや企業間ネットワークなどが該当。
3. IPアドレッシングとサブネットマスク
- IPv4とIPv6:インターネットプロトコルのバージョン。IPv4のアドレス枯渇問題と、IPv6への移行の重要性を理解する。
- サブネットマスク:ネットワーク部とホスト部を区別するために使用される。CIDR表記にも慣れ親しむ。
4. ルーティング
- 静的ルーティングと動的ルーティング:ルートの設定方法には静的(手動で設定)と動的(ルーティングプロトコルによる自動設定)がある。
- ルーティングプロトコル:RIP, OSPF, BGPなどのプロトコルの基本概念を把握する。
5. ネットワークセキュリティ
- ファイアウォール:不正アクセスからネットワークを守るためのデバイスやソフトウェア。
- 暗号化技術:データの秘密保持と完整性を保証する。SSL/TLSやVPNの理解。
6. ネットワークサービスとアプリケーション
- DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol):IPアドレスを動的に割り当てるプロトコル。
- DNS(Domain Name System):ドメイン名とIPアドレスの対応関係を管理するシステム。
この概要は基本情報技術者試験のネットワーク編の学習において重要なポイントをカバーしていますが、具体的な詳細や最新の情報については、試験の公式教材や最新の参考書を参照してください。ネットワーク技術は進化が早い分野なので、常に最新の情報を得るようにしましょう。
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- ソフトウエア編の5つのポイント(タスク管理、スプーリングなど)
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- n進数(進法)と10進数の変換について
- ~各プログラミング言語のポイント~
- 午後〜情報セキュリティ編
- 午後〜データ構造及びアルゴリズム編
- 午後〜ソフトウエア設計編
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